地域全体で保育環境を改善中、横浜市瀬谷区の保育士採用状況



横浜市瀬谷区は保育施設総数が比較的少なく、保留児童も同様に少ない地域です。ただし、最近は母子家庭の増加や19才未満の女性の出産率が上昇するなど看過できない事情もあり、今後の保育事情は複雑化が予測されます。

瀬谷区ならではの保育所と地域との連携も様々な形で展開されており、特色ある保育環境が形成されつつある地域です。

今回は、横浜市瀬谷区の保育施設稼働状況と保育士採用状況をまとめます。

瀬谷区統計情報に見る、今後の採用分析

瀬谷区にある保育施設は平成29年度時点で31施設で、横浜市19区の内ワースト3位の少なさです。平成27年及び28年度は29施設であるため、2年前よりは微増しているものの、保留児童数が他区よりも少ない点がボトルネックとなっています。

未就学児童も保留児童も少ない瀬谷区

平成29年度の瀬谷区の未就学児童数は5,733名、うち保留児童は87名(待機児童はゼロ)です。(*1)

厚生労働省の統計調査によると、瀬谷区は合計特殊出生率が1.42と高く(横浜市全体では1.34)、また母子家庭の割合や19才以下の女性の出生率が区内1位と著しいこともあり、保育所の利用拡大が懸念される結果が出ています。(*2)

実際、平成27年度~29年度にかけて、施設利用児童数および保留児童数は増加傾向にあり、平成27年度はわずか29名だった保留児童数は、2年後の平成29年度現在において87名にも増加しています。

他区と比較すると総数で劣る瀬谷区、雇用拡大に繋がるか

ただし、瀬谷区にはこの増改傾向を以って「保育所の増設や保育士の雇用拡大につながる」とは言い切れない事情があります。それは、増加傾向にあるといっても保留児童数の総数が少なく、市場的価値として見ると他の区よりも格段に魅力的とは言い切れないからです。

確かに、待機児童問題や保留児童問題はできるだけ解決すべきでありますし、実際に完全に解決すべきという意見も有識者の間では見られます。ところが、そのためには区内にある保育施設が常に児童の受入れ枠に余裕を持たなければなりません。数名程度ならば大きな問題は発生しませんが、保育所への入所を希望する児童数は毎年大きく変動します。

このような背景事情が、(公立ならいざ知らず)民間保育所において大きな不安材料であることは否定できません。したがって、他の区の保留児童問題が深刻化すれば民間資本は当然そちらに流れますから、瀬谷区の保育施設の急速な増加は、残念ながら見込み薄と考える意見もあります。

待機児童ゼロを実現!保育所によっては定員割れも

瀬谷区の保育所は3歳児以降のクラスを中心として、児童が定員割れを起こしている施設も珍しくありません。更に、瀬谷区は待機児童ゼロを達成した地域であるため、現在の課題は保留児童問題のみです。つまり、「空きがあればどこでも行く」といった緊急性の高い事案は少ないものと考えられています。

このような背景も、これから職場を見つけようという保育士にとって、必ずしも良い方向に作用するとは言えません。

待機児童問題が解消されるにつれて、既存の保育施設においても現状の就労保育士で十分に施設の運営が可能となり、新たな保育士の採用に対して積極的な姿勢をとる企業が減るからです。

今後の傾向は簡単に予測できるものではありませんが、現在活発化している保育士確保策もいずれは終焉を迎えます。瀬谷区で働くならば、良質な求人が出ているうちに居場所を作っておくのも、保育士として賢い選択だと言えます。

瀬谷区の保育政策とその労働事情

瀬谷区は、保育施設と地域住民との密接な連携を狙った様々な独自区政を実施しています。他の区よりも地域住民と連携して保育に当たる傾向にあり、保育所としての特色になっています。詳しく見ていきましょう。

瀬谷区地域福祉保健計画

瀬谷区地域福祉保健計画は、社会福祉法に位置づけられた行政計画として平成32年度までを期限とした行政計画です。この計画は育児のみならず老齢介護などにも触れている幅広い内容ですが、内容の一部において保育問題に地域全体で連携するという試みを行っています。

具体的には、瀬谷区内にある宮沢保育園の改修に合わせて、地域に開放する事のできるホールの併設を行うなど、地域全体で保育環境を良くしていこうというものです。(*3)

瀬谷区個性ある区づくり推進費

瀬谷区では、瀬谷区個性ある区づくり推進費という事業計画において、様々な団体が保育関連サービスの拡充や周知に尽力しています。

平成29年度計画には保育士の採用拡大に直接つながるものはありませんが、保育所の集団食中毒の防止や区内保育園へのガーデン設備の供与など、様々な形で支援する区政スタイルを取っています。

保育士にとって、様々なスタイルで地域からの支援を受けられるという安心感は、時として非常に大きな存在となり得ます。(*4)

横浜市全体で行われる助成制度も活用を

瀬谷区独自というわけではありませんが、横浜市で実施される保育士確保策は、当然瀬谷区で保育士に従事する方も適用を受けることができます。

横浜市は待機児童問題及び保育士確保策に多額の予算を投じており、瀬谷区内の保育所も多くが助成計画に則った、保育士の処遇改善を実施しており、活況を呈している状況です。

「副主任担当」など様々な役職の導入を実施したことで話題を呼んだ、平成29年度「保育士の処遇改善等加算」(*5)もいち早く実施しており、全体的なベースアップはもちろん、経験年数に応じて最大で月間4万円もの手当を受け取ることができます。

保育士としては、非常に魅力的な労働環境にあると言って良いでしょう。

まとめ

瀬谷区は出生率の増加や保育施設の少なさなど、保育士の採用状況という視点では無視できない要素が豊富です。ただし、他の区よりも保留児童が深刻化しているかと言うとそうとも言い切れず、難しい状況が続いています。

保育施設の総数が少ないので保育士の採用枠は控えめですが、保育士の処遇改善策や瀬谷区ならではの地域連携など、保育士として魅力的な就労環境は少なからず存在しています。瀬谷区で保育士として活躍することも、とても良い選択です。

<参照(*1~5)>

  1. 平成29年4月1日現在の保育所等利用待機児童数について/横浜市こども青少年保育対策課(PDF)
  2. 横浜の人口/横浜市統計ポータルサイト
  3. 瀬谷区地域福祉保健計画/横浜市瀬谷区
  4. 瀬谷区個性ある区づくり推進費/横浜市瀬谷区(PDF)
  5. 横浜市処遇改善等加算及び職員処遇改善費取扱要領/横浜市(PDF)

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